あなたは、怒ったときに涙が出ますか?
実は僕、結構出るんです
世の中には、怒ると我を忘れるほど攻撃的になる人がいる一方で、怒りを感じているのに涙が溢れてくる人もいます。
怒りは動的な感情、涙は静的な感情。
怒りながら泣くことは、一見すると矛盾しているように感じられますが、実は非常に深い関係があるのです。
この記事では、怒ると涙が出てくる人の特徴やその原因、対処法について解説していきます。
また、マイナスの出来事をプラスの出来事に変える「陽転思考」という考え方についても紹介しますので、参考にしてみてください。
怒ると涙が溢れる人ってどんな人?
怒ったときに涙が溢れてしまう人とはどんな人でしょうか?
- 感情表現が豊かである
感情表現が豊か、つまり、喜怒哀楽がハッキリしている人というのは、自分の感情をストレートに表現することができます。そういった人は思いやりや正義感など、強い感情を持っている人であることも多く、その感情の強さ故に涙が出てしまうことがあります。
- 感受性が豊かである
感受性が豊かな人は、人一倍、物事を強く受け止めることができます。しかし、怒りの感情も強く受け止めてしまうため、ストレスやプレッシャーで涙が出てしまうことがあります。
- ストレスに弱い
怒りというのは普段の自分ではない感情、つまり、ストレスです。ストレスに弱い人は、強いストレスを感じた場合、すぐに涙が出てしまうことがあります。普段穏やかな人ほどそういった傾向があります。
- 感情の起伏が激しい
感情の起伏が激しい人は短時間で感情が高ぶりやすく、その反応が強く出ます。そういった人が怒ったり悲しんだりすると、他の人より涙が出やすいでしょう。
こういった人は、その他の人よりも、怒ったときに涙が出やすい傾向にあります。
まとめると、正義感や思いやりが強く、感情が表に出やすい穏やかな人ほど、怒ったときに涙が出やすい傾向にあるんじゃな
いやぁ、照れるなぁ
…
なぜ怒ると涙が出るのか?
怒ると涙が溢れる人の特徴を紹介しましたが、そもそも、なぜ怒ると涙が出るのでしょうか?
怒ると涙が出る理由について、いくつか紹介します。
- 自律神経が刺激されるから
怒りは強度のストレスです。
ストレスが強いと、交感神経を刺激し、心拍数や血圧の上昇、血管が収縮して血流が増加が起こります。
その結果、涙腺が刺激され、涙が出るという説があります。
- ストレスホルモンの排出を行うため
涙にはストレスホルモンを排出する作用があり、怒りやストレスを和らげる働きがあると言われています。
怒りを感じるとストレスホルモンであるアドレナリンやコルチゾールの分泌が増加するとされており、涙を流すことで体外にストレスを排出していると考えられます。
- 感情が強すぎるから
涙は、喜びや悲しみなど、様々な感情の表出の一つです。
怒りが、その人の強い思いやりや正義感から生まれた場合、涙が出るのはその感情の強さを表しているとも考えられます。また、感受性が豊かな人ほど、怒りをより強く受け止め、涙が出やすい傾向があります。
- 悔しさが強いから
相手に対して怒りが込み上げてくるのに加え、それ以上に悔しい気持ちが爆発してしまう場合です。
悔しさは相手の裏切りによるものかもしれませんし、自分の不甲斐なさに対してかもしれません。
なんにせよ、悔しいという気持ちが強いほど、涙が出やすくなることでしょう。
怒ると涙が出る理由をいくつか挙げましたが、他にもあることでしょう。
実は涙が出る理由にはまだ解明されていない部分が多いんじゃ
ここで挙げたものでも、複合的な要因があったり、個人差もあるため、一概に「こういう理由だ!」とは言い切れませんが、涙が出ることに意味があることは間違いないでしょう。
怒ったときに涙が出やすいという人は、どういった状態、感情があって涙が出たか自己分析してみると、新たな発見があるかもしれませんよ。
怒りで涙が出てしまったときの対処法
怒りで涙が出てしまった場合、どのように対処すればよいでしょうか?
教えて!博士!
わかった、わかった、いくつか紹介するぞい
- 怒りの原因となる対象から遠ざかる
- 息を止める
- 深呼吸する
- 上を向く
もう少し詳しく見ていきましょう。
怒りの原因となる対象から遠ざかる
まずは、可能であれば、怒りの原因となる対象から遠ざかることです。
これが一番重要なことなのですが、どんなに落ち着こうとしても、怒りの原因が近くにあった場合、落ち着くどころか、さらに怒りの感情に追い打ちをかけられかねません。
目や耳に入らないところまで逃げましょう。
遠ざかることが難しいのであれば、目をつぶる、耳をふさぐ等で、視聴覚をシャットアウトしましょう。
息を止める
次に、目を閉じ、少しの間で良いので、一旦、息を止めてみましょう。
息を止めることにより、脳への酸素供給が一時的に遮断されます。そうすることで、脳の活動が鈍り、怒りの思考を止めやすくなるんです。
息を止めるのは、怒りの思考がちょっと薄らいできたなと思ったぐらいでいいです。とは言っても、全然薄らがないからと言って気絶するほど息を止めないでくださいね。
深呼吸する
少し落ち着くことができたら、今度は深呼吸をしましょう。
深呼吸をすることにより、副交感神経が優位になり、心拍数や血圧が下がって、より落ち着きやすくなります。
人は息を吸ったときに緊張し、息を吐いたときにリラックスするため、可能であれば吸うのは短く、吐くのを長くしてみると、より効果が出るはずです。
上を向く
実は、上を向くというのも有効な手段となります。
というのも、人は上を向くとネガティブな感情を感じにくくなるからです。
試しに、上を向きながらネガティブな出来事を思い出してみてください。できないこともないけれど、いつもよりなんか難しくないですか?
上を向くことで涙が溢れるのを防ぎつつ、落ち着くための助けとなってくれて、一石二鳥でしょう。
怒ったという出来事をプラスの出来事に変えよう
怒ったという出来事は既に起こったことであり、変えることのできない事実です。
解決できれば一番いいのですが、解決せずに心が落ち着いただけで日常に戻れば、また同じ状態になったときに、再燃する可能性もあります。
ですので、ただ落ち着くだけというのは、あまりオススメしません。
ではどうするか?
起こってしまった事実を変えることはできないですが、人は受け取り方を変えることができます。
例えば、
- 恋人と大喧嘩した
→ケンカをしたという事実は変えられないけど、あの人はこういうことをされると怒るというのがわかったから、次からは気をつけよう。 - 上司からひどい口調で怒られた
→あんな風に言われるのは、ちょっと癪に触るけど、実際、怒られたのは、仕事のやり方や報告がマズかったからだな。次からはもっとこうしよう。 - 友人が約束を忘れていて、すっぽかされた
→今回は約束を忘れられてしまったので、これからは前日に「明日はよろしくね」等の連絡を入れよう。
などです。
事実は事実、受け取り方はプラスにもマイナスにもなるんじゃ
この、マイナスの事実をプラスに転換する思考法を「陽転思考」といい、この思考法を身につければ問題や障害をチャンスや可能性に変えることができます。
ちなみに、陽転思考に似ているものにポジティブシンキングがありますが、微妙に違います。
ポジティブシンキングは、肯定的な思考を持ち、常に前向きな気持ちで物事をとらえる思考法です。
ん?それじゃダメなの??
和田裕美さん著『人生を好転させる「新・陽転思考」』という本には、こんな風に書かれています。
物事にはプラスとマイナスがあります。
ポジティブシンキングではプラスを見るようにして、マイナスは見ません。
一方、陽転思考では、プラスとマイナスの両方を見て、どっちがいいか自分でチョイスする方法を採ります。
もしくは、あたかも100%マイナスにしか見えない物事からプラスを探して、そこからマイナスとプラスをもう一度見直して、どっちがいいかを自分でチョイスする考え方です。
引用:人生を好転させる「新・陽転思考」
人間、調子の悪い時だってあります。そんなときって気分が下向きなときだったりします。ポジティブシンキングでは常にプラスを見る必要があるため、心身の状態と合わないことになるんです。
数回なら大丈夫でも、そういうことが続けば無理が生じて、大きな反動が来てしまいます。
一方、陽転思考はマイナスも受け入れます。
調子が悪いときはマイナスのままでいいです。そして、ちょっと気分が上向いたときに、マイナスだった出来事からプラスを探し出してあげればいいのです。これであれば無理が生じません。
この陽転思考を身に付けられれば、日常で起こるマイナスの出来事も、プラスの出来事に変えられるため、非常にオススメです。
まとめ
この記事では、怒ると涙が出てしまう人の特徴や理由、対処法を紹介しました。
怒ったときに涙が出てしまうことは、差はあれど、誰にでも起こりうる可能性のあることです。
怒りと涙の関係を理解し、受け入れ、上手に対処することで、心身ともに健康な生活を送ることができるでしょう。
また、「陽転思考」という、怒ってしまった出来事をプラスの出来事に変える考え方も紹介しました。
怒る以外でも、マイナスの出来事全てに有効な考え方ですので、興味がある方は是非本を読んでみてください。
この記事が少しでも心優しいあなたの一助となれば幸いです。