「怒るのって、やっぱり悪いことなのかな…」
「でも、怒らずにいると損してる気もする…」
そんなふうに、怒りという感情との付き合い方に迷っていないでしょうか。
怒ることで自分や大切な人を守れることもあれば、怒ったあとに後悔してしまうこともあります。一体、怒りは「良いもの」なのか「悪いもの」なのか。本記事では、怒ることのメリット・デメリットを整理しながら、この問いへの答えを一緒に探していきます。
結論:怒ることは良い?悪い?
先に結論だけ書いておきますね。
怒ることは自分や周りに悪い影響を与えることの方が多い。ただし、使い方を工夫すれば、怒りの感情は人生を前に進める強力な武器になる。
「どっちやねん!」と思われたかもしれませんが、怒りは”取り扱い次第”の感情なのです。その理由を、ここから一つひとつ解説していきます。
えっ、良いことも悪いこともあるってこと?どっち寄りなの〜?
そう焦るでない。これから順番に見ていけばわかるぞい。まずは「怒りとは何か」からじゃ。
この記事を読むとわかること
- 怒りという感情の正体
- 怒ることで生まれる5つのデメリット
- 怒ることで得られる3つのメリット
- 怒りを味方につけるための考え方
そもそも怒りって何だろう?
怒りは、自己防衛的な側面を持つ感情です。
つまり、自分や自分の周りに危害が及ぼされる可能性がある状況から逃れようとするときに湧き上がる感情ということになります。
詳しくはこちらの記事でも解説しています。
例えば、あなたが友人と意見が食い違い、口論になったとしましょう。そのときあなたは、少なからずストレスを感じているはずです。
もしそこで「怒り」という感情が登場しなかったら、ただ友人にボロクソ言われて終わり、ということにもなりかねません。
(もちろん、怒るのが苦手な人や、そもそも口論にならない人もいます)
そこで、ストレスの原因である相手を論破して遠ざけよう、という動きを生み出すのが「怒り」という感情です。
えっ、怒るって”相手を排除する”ためなの!?なんか物騒じゃない?
言葉は強いが、要は”自分を脅かすものから距離を取りたい”という反応じゃよ。口論でいえば、相手を言い負かして黙らせることで、自分のストレス源を遠ざけようとしておる。これが本能レベルで働くから、怒りはとっさに湧き上がってくるんじゃな。
つまり怒りは、自分の身を守るために備わっている、ごくごく自然な機能というわけです。
怒ることで生じる5つのデメリット
普通に考えて、怒ることってあまりプラスなイメージはないですよね。
まずは怒ることのデメリットから見ていきましょう。挙げられるのは次の5つです。
- 人間関係が悪化する
- その場の空気が悪くなる
- ストレスがかかり、健康にも良くない
- 継続した怒りは時間の無駄
- 疲れる
デメリット1:人間関係が悪化する
怒ることは、人間関係の悪化につながる可能性があります。
自分が怒る側になったとき、相手からすれば「怒らせるようなことをしてしまった自分」に対するばつの悪さだけでなく、「怒ってきた相手」に対する警戒心も生まれます。結果として、相手からの信頼度は下がり、場合によっては次の機会すら与えられなくなるかもしれません。
逆に怒られる側になった場合も同じです。怒られて気持ちが良い人はなかなかいませんから、怒ってくる人とはあまり関わりたくないと感じるのが自然でしょう。怒り方が間違っている相手であればなおさら、信用できなくなってしまうこともあります。
状況や信頼関係によっては、お互いのフォロー次第でむしろ絆が深まることもありますが、一般的には人間関係を悪化させる方向に働きやすいのは間違いありません。
デメリット2:その場の空気が悪くなる
怒ることは、その場の空気や雰囲気を一気に悪くします。
しかも怖いのは、相手に対して怒るところまでいかなくても、イライラしているだけで周囲に伝わってしまう点です。
あなたも経験がないでしょうか?怒っていたりイライラしている人と同じ部屋にいるだけで、自分は何も悪くないのに逃げ出したくなる、あの感じ。
あれ、本当に嫌ですよね〜。空気が重たくて、仕事も会話も手につかなくなります。
ちなみに、イライラを抱え込んだままにしないコツはこちらの記事で紹介しています。
デメリット3:ストレスがかかり、健康にも良くない
3つ目は、怒ると強いストレスがかかるということです。
これは怒られた側だけでなく、怒った側にとっても同じ。怒り・イライラの最中や後で「スッキリした!」と感じることはあまりないですよね。むしろ、どっと嫌な気持ちが残ることがほとんどだと思います。
そしてそのストレスは、血圧上昇や睡眠の質低下など、健康面にも影響を及ぼすことが知られています。
だからこそ、怒りを「ただ我慢して溜め込む」のではなく、上手に解放・発散していく工夫が必要になるのです。イライラを上手に流す方法については、先ほども紹介したイライラを解放する方法の記事が参考になりますよ。
デメリット4:継続した怒りは時間の無駄
怒りには、時間を無駄にするという大きなデメリットもあります。
怒りやイライラというのは、普通、対象となる相手がいて初めて生まれる感情です。
(対象は他人とは限らず、自分自身だったり、国や組織だったりすることもあります)
その相手に対してずっと怒り続けるということは、その時間ずっと、脳のリソースをその”怒り”に持っていかれるということ。やってみてもらえばわかりますが、イライラを抱えたまま、他のことをしっかり考えるのはかなり難しいはずです。
例えば、仕事中にイラッとしたことが頭から離れず、目の前の作業が手につかない。帰宅してからも、ふと怒りがぶり返して家事やリラックスタイムに集中できない。こういう経験、一度はありますよね。
ちなみに、私はこの状態のことを、「呪われた」と呼んでいます(笑)
呪われたって!表現が物騒すぎるよ!
じゃが、的を射とるじゃろ?あなたがずっとイライラしている間、相手はそのとき美味しいものでも食べて、幸せを感じているかもしれんぞ?
うっ、それはバカバカしい…。確かに”呪われた”状態だわ…。
心や脳を相手に”呪われている”状態は、本当に時間の無駄です。できるだけ早く切り替えていきたいところ。
具体的な切り替え方については、イライラを解放する方法の記事でじっくり解説しているので、呪いから抜け出したい方はぜひチェックしてみてください。
デメリット5:疲れる
デメリットの5つ目は、怒ることは疲れるということです。
怒りの感情は強いエネルギーであり、それを維持したり、相手にぶつけたりすれば、それ相応のエネルギーを消費します。
怒ったあとって、大きなため息をついてしまいませんか?
ため息って元気なときにはあまり出ないものですが、疲れてくるとよく出ます。やはり、怒ることでエネルギーを消費し、疲れてしまっているのです。
怒ることで得られる3つのメリット
さて、デメリットばかり紹介してきましたが、怒ることにはメリットもあります。それも、使い方によってはとても大きな武器になるほどの。
怒ることで得られるメリットは、次の3つです。
- 高みを目指すためのモチベーションになる
- 相手に本気だということが伝わる
- 重要視している価値観を知ることができる
メリット1:高みを目指すためのモチベーションになる
怒りの感情はそれ自体が強力なエネルギーです。そして、その強いエネルギーを上手に使うことで、より高みを目指すためのモチベーションに変えることができます。
「あの人を見返してやりたい」「次こそは絶対に負けない」——こうした気持ちはただ考えているだけでは続きにくいものですが、根っこに湧き上がる怒りがあれば、それを原動力にして行動を起こせるのです。
私自身、以前「会社にしがみつくのはやめよう」と決心して副業に挑戦したことがありました。ただ、本業が忙しい時期には疲れて副業を後回しにしてしまい、やる気が落ちたこともありました。
そんなとき、会社で怒りの感情を刺激される出来事があり、「絶対に辞めてやる」という気持ちが湧き上がってきたんです。その怒りを原動力に、気持ち新たに副業と向き合うことができ、結果的に商品を完成させることができました。
怒りを建設的な行動のエネルギーに変える方法は、こちらの記事でもっと詳しく紹介しています。
メリット2:相手に本気だということが伝わる
相手に対して怒りの感情を示すことは、そのことが本気であると相手に伝える手段にもなります。
同じことを言われた場合、次のAとBのどちらが本気だと思いますか?
- A:笑いながら言われる
- B:真剣な表情で怒りながら言われる
言うまでもなく、Bの方が本気に感じますよね。
例えば、子どもが危ない遊びをしようとしている場合。親が笑いながら「危ないからダメだよ〜」と言っても、恐らく効果はありません。
一方、「危ないからダメ!」と本気で怒られた場合はどうでしょうか?子どもの性格にもよりますが、少なくとも笑いながら言われるよりはずっとしっかり伝わるはずです。
これは大人同士の関係でも同じ。上司から笑顔で注意されてもなかなか反省しませんが、本気で怒られればしっかりと受け止めるものです。
自分の本気を伝えられるというのは、怒ることの立派なメリットと言えるでしょう。
メリット3:重要視している価値観を知ることができる
怒りの感情には、自分や相手が重要視している価値観を知ることができるというメリットもあります。
ハンター×ハンターという人気漫画を知っていますか?作中に、こんなセリフが出てきます。
「その人を知りたければ、その人が何に対して怒りを感じるかを知れ」
まさにこの通りで、どんなことで怒るかを知ることで、その人が何を大切にしているかが見えてくるのです。
だって、人によって怒るポイントは違いますよね。
- 嘘をつかれたら?
- 約束を破られたら?
- 悪口を言われたら?
- 家族に危害を加えられたら?
恐らく、普段「怒らない」と言っている人でも、どこかで必ず怒るポイントがあるはずです。その怒るポイントこそが、その人が大切にしている価値観というわけですね。
自己分析や人間関係に活かしてみよう
このメリット、実は日常ですぐに活用できます。
例えば自己分析をしたいときは、自分が最近イラッとした出来事を3つ書き出してみるのがおすすめです。「時間にルーズな人が苦手だった」「雑に扱われて嫌だった」など、具体的に並べてみると、自分が大事にしている価値観(=時間を尊重することや、丁寧さ)が自然と浮かび上がってきます。
また、人間関係でも同じこと。相手がどんなことで怒るのかを観察すると、その人の地雷ポイントだけでなく、何を大切にしている人なのかも見えてきます。これがわかると、不要な衝突を避けつつ、相手を尊重した関わり方ができるようになりますよ。
まとめ:怒りは「使いよう」の感情
さてさて、ここまで怒ることのメリット・デメリットを見てきました。
結論をもう一度まとめると、
- 怒ることは、一般的には自分にも周りにも悪い影響を与える方が多い
- しかし、うまく活用すれば、モチベーションや自己理解の武器になる
ということになります。
結局、怒りって”使いよう”ってことなんだね!
その通りじゃ。怒りは敵ではなく、うまく手懐ければ頼もしい味方になる感情じゃからのう。大切なのは、怒りに振り回されるのではなく、怒りを”使う側”に回ることじゃ。
人は生きていく上で、他の人と関わらざるを得ません。人と関われば、大なり小なり怒りの感情を刺激されることも出てきます。
そんなときに、怒りをただ溜め込んだり、他人にぶつけたりするのではなく、自分を前に進めるエネルギーとして活用していきたいですよね。
まずは、次にイラッとしたときに、「これは自分が何を大切にしているサインだろう?」と立ち止まってみることから始めてみてください。きっと、怒りとの付き合い方が少し変わるはずです。
そして、「もう呪われた状態から抜け出したい!」という方や、「この怒りを行動のエネルギーに変えたい!」という方は、ぜひ以下の記事も合わせて読んでみてくださいね。