あなたは何か問題が起こった時、その原因を他人のせいにしがちですか?
それとも、自分が原因だと考えますか?
今回は、【原因他人論】と【原因自分論】という考え方について解説を行います。
この2つを理解することで、いつも感じていたストレスやイライラを減らし、人間関係を改善することができるようになります。
よく怒ってしまう人ほど知ってもらいたい考え方なので、自分は当てはまるなぁと思う人は、是非最後まで読んでみてください。
原因他人論とは、原因を他人のせいにして、責任放棄する考え方である
まず、原因他人論とは、自分が抱えている問題や不満の原因を、他人や状況にあると考える考え方のことです。
例えば、
- 仕事でミスしたのは上司のせいだ
- 勉強をやる気が起きないのは親のせいだ
- こんなに苦しい生活なのは国のせいだ
といった具合で、自分が仕事でミスしたことを、上司の指示に問題があったからだと考えてしまったり、勉強のやる気が起きないのは、親が口うるさく勉強しろって言うからだと考えたりします。
こういった原因他人論の人は、周りに原因があると考える傾向があり、自分の問題や不満を他人に押し付けて、自分の責任を放棄しがちです。
その結果、自分自身を客観的に見ることができず、自分自身を甘やかし、改善や自己成長につながりません。
だって、そうですよね?
「周りが悪い、自分は悪くない = 物事が良くなるためには、周りが変わるべきだ」
こんな風に考えていたら、好転なんてしていくわけがないです。
原因自分論とは、原因が自分にあるとし、改善・自己成長を促す考え方である
つぎに、原因自分論とは、自分が抱えている問題や不満の原因を、自分自身にあると考える考え方のことです。
例えば、「仕事でミスしたのは、自分が上司の指示についてちゃんと確認しなかったからだ」「親が口うるさく言ってくるのは、自分が自発的に行動していないからだ」といった具合です。
こういった原因自分論の人は、自分自身が責任を持って考え、改善することを目指す傾向があります。
自分自身を客観的に見ることができるため、足りない部分がわかり、補うために自己投資をしたり、得意な人に頼ったりするなどの改善をすることができます。
そうやって一つ一つ改善・自己成長を繰り返していけば、どんどんと人生が好転していくことでしょう。
よく怒る人と原因他人論の関係性
さて、原因他人論と原因自分論の説明をしましたが、よく怒る人って、一体どちらの考え方を持っている傾向があるのでしょうか?
言うまでもなく、原因他人論を持っている人のほうが、怒りやすいですよね。
原因他人論が強い人は、自分自身が変わることを拒否し、問題を解決するための行動を起こさないばかりか、他者への不満や怒りを表現することが多い傾向があります。
そうすると、どういったことが周りに起こると思いますか?
あいつが悪い → 不満を持つ → 相手を信用できなくなる → 心が開けずに孤立する
もしくは、
あいつが悪い → 怒りや不満をぶつける → そんな人と関わり合いになりたくないので、避けられる → 困ったときに助けてもらえない
一例ではありますが、こういうことが起こりうるのが、容易にイメージできると思います。
ここで、自分に問題があると気付いて、改善させる行動が取れればいいですが、そうでなければ、物事がうまくいかずにストレスが溜まり、他人にイライラして責め、人が離れていき、余計に物事がうまくいかない…こんな「負のスパイラル」に陥ってしまうことでしょう。
そんなの嫌ですよね?
もし、自分は問題が起こったときに他人のせいにしがちだと思うのであれば、まず自分自身の問題や不満を客観的に見る訓練をしてみましょう。
最終的な原因が周りにあったとしても、回避するために自分ができたことはなかったのか?次に同じことが起こらないようにするにはどういったことをすればいいのか?
また、相手の立場や状況を理解し、共感することも大切です。
最初は難しいかもしれませんが、繰り返し何度もやっていれば段々とコツが掴めてくると思います。
そうすれば、原因他人論ではなく、原因自分論で物事を考えられるようになっていきますよ。
原因自分論で注意しなければいけないこと
ここまで、原因自分論で考えるのが大事ということを書いてきました。
ただし、原因自分論で考えるにあたり、注意しなければいけないことが2つあります。
1つ目は、全て自分自身が悪いと考え、我慢すること。
例えば、ブラック企業に勤めていたとして、「ブラック企業に入社を決めたのは自分、責任は自分にあるからもっと頑張らなきゃ」って考えてしまうと、心も体も壊れていきます。
2つ目は、相手を変えようとすること。
「ブラック企業に入社を決めたのは自分なので、責任をもって、会社が変わるように行動しよう。」
こんな風に考えて、実際に変えることができるのであればいいですが、基本的に相手は変えられないと考えた方がいいです。
この2つは間違った原因自分論です。
そうではなく、「ブラック企業に入社を決めたのは自分だけど入社当時はブラック企業だなんてわからなかったし仕方がない、この経験を活かして、ブラック企業ではないところに転職しよう」とか、「副業に挑戦してみよう!」と考えてみてください。
そう、自分は変えることができるんです。
ちなみに、実は、私自身そういう経験があります。
ブラック企業ではないのですが、入社した会社の業績が一時期落ち込んだときがありました。
そのとき、会社は早期退職を募って、人員削減を行ったんです。
私はその当時、入社して数年だったため早期退職は免れたのですが、そのときに思ったのが、「この会社に入社してしまったのは仕方がないけど、会社にしがみつくのはやめよう」でした。
結局、なんとか業績は回復し、今もその会社に勤めてはいるのですが、そのときから色々と勉強し、会社とは別の収入を得ることができるようになったため、昔のような不安は感じていません。
もし、あのとき、早期退職リストに入らないようにもっともっと頑張ろうとか考えていたら、ずっと会社にしがみついた人生でした。
私の場合は転職しても、転職先の業績がずっと良いとは限らないと思ったので、副業を選びましたが、ブラック企業に勤めている場合は、副業をする時間も取れないと思うので、一旦転職するのは有効だと思います。
まとめ
この記事では、原因他人論と原因自分論を説明し、怒りやすい人と原因他人論の関係性、原因自分論での注意ポイントについて解説しました。
人により大小ありますが、人は変わることに抵抗を持っています。
ですので、原因自分論って多少なりとも痛みを伴うんですよね。
逆に、原因他人論は、自分が変わる必要がないため、気が楽です。
でも、それでは本当に負のスパイラルに陥って、人生がどんどんと悪化していってしまいます。
そんな人生は嫌すぎるので、正しい原因自分論で考えるようにして、人生を好転させていきましょう。